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「自己満足」とは本当に悪なのだろうか。平野社長は、兄の罪によって多大な苦労を被りつつも、逆境に負けずに頑張ろうとしている直貴に「いついかなる時も正々堂々としているというのは、君たちにとって本当に苦渋の選択だろうか」と問いかける。最後の手紙において、剛志は「手紙を書くべきではなかった」と後悔する。自分が正しいと考えたことを実行した結果、それが単なる「自己満足」だったと気付く。自分の行ってきた行為が全く意味のないもので、むしろマイナスにしかならないものだったと思い知らされる。こうした事例をみると、「自己満足」とはやはり悪なのか、と考えてしまう。
 
人は常に「自己満足」の問題と向き合わねばならない。特に、他人に何かをしてあげる場合に、これはまず間違いなく付きまとう問題である。例えば、町で見かける募金活動にしても、それが実際にどのように使われ、どのように役に立つのかも分からないまま、何か少し良いことをしたという思いをもって私達は小金をそれに投じる。結局は無駄の多い間接的な支援にそれらの募金が使われて、募金活動など問題の改善に全く結びつかないかもしれない。また、良かれと思って行った行為が、逆に相手に迷惑を被らせることも多々ある。自分が頭で考えていることというのは、現実となかなか噛み合わないものなのだ。理想と現実にはギャップがあるのが常なのだ。直貴も次のように述べている。
 
「差別や偏見のない世界。そんなものは想像の産物でしかない。人間というのは、そういうものとも付き合っていかなきゃならない生き物なんだ」
 
では、理想を追い求めることは果たして「自己満足」であり、悪なのか。私はそうは思わない。人間は不完全で、この世の全てが自分の思い通りに行くわけではない。だからこそ、「自己満足」する必要があるのではないか。理想と現実というのは大きくかけ離れているものである。その差を埋めるということは、マリアナ海溝を埋め立てるくらい途方もない作業だ。例えば、ある人が世界を平和にしたいと考えたとする。自分の人生を平和活動に捧げ、その活動がどれほど素晴らしいものであったとしても、平和は決して訪れないだろう。人間とはちっぽけで無力なのだ。しかしながら、「世界は平和になっていないじゃないか」と彼を責めることはできない。当たり前である。彼の活動は間違いなく素晴らしいことなのだから。彼は自分の活動が少しでも平和に貢献できると「納得」し、それは「自己満足」かもしれないが、自分の人生を捧げているのである。「自己満足」とは、理想と現実の途方もない距離に押しつぶされてしまいそうな人間を救う唯一の方法なのだ。
 

「結果」ばかり考えていると、「自己満足」は悪になってしまうかもしれない。しかしながら、結果と同じくらい過程も重要なのである。理想と現実の間に挟まれ、あれこれと悩み抜くことが人を大きく成長させてくれる。直貴も次のように言っているではないか。

あの手紙があったからこそ、今の自分がある。手紙が届かなければ苦しむこともなかっただろうが、道を模索することもなかった。
 
そして、理想と現実の間で迷いながらも、それでも現実を少しでも理想に近づけていこうとする思いが積み重なれば、私達はいつか理想にたどり着くのではないだろうか。私はそう信じている。

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2009-08-14(Fri) 23:23| 日本文学| トラックバック 0| コメント 0

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