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読んだ本を忘れてしまわないためのアウトプットの場。読んだ本の中でも是非皆さんに読んで頂きたい本を【お勧めの本】として紹介しています。本を選ぶ参考にしてみてください。

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『後世への最大遺物・デンマルク国の話』

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star本書を読めば書物もメンターになりうるということが理解できるかもしれない
star日本人一人一人は、そして日本と言う国はこれからいかに生きるべきか
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これまでの22年間の人生の中で、私が最も影響を受けた本が本書である。初めて本書に出会ったのは高校生の時分であった。高校時代というのは、将来の進路や自分の夢などについて真剣に悩む時期であり、私自身も例に漏れず生きる意味や自分の人生について日々悩んでいた。当時17歳であった私が、おぼろげながら意識していた考えというのが、人生の意味というのは「この世に何かを残すことではないか」ということであったのだが、本書はそんな私の考えを補強し、さらに発展させてくれたのである。
 
生きる意味とは、後世に自分の遺物を残すことである。何を遺すかは人それぞれであろう。ただし、せっかく遺すのであるから、何か世のため人のためになるものの方が良い。天文学者のハーシェルは言った。
 
わが愛する友よ、われわれが死ぬときには、われわれが生まれたときより世の中を少しなりともよくして往こうではないか。
 
この意見に大抵の人は賛成してくれるものと思う。みんな選ぶことができるなら、悪人になるよりも善人になりたいだろう。では、何を遺すか。
 
著者は、金や事業をまず挙げる。なぜなら、この世の大抵の問題は、それが社会問題であろうと、教育問題であろうと、煎じつめてみれば金銭問題に行き着くからだ。世の中は金が全てなどと浅ましく言うつもりは毛頭ないが、やはり何を行うにしても金銭問題が付きまとうのは疑いようのない事実である。ただ、金を稼いだ後、それをどのように使うかがさらに重要なのだ。守銭奴のように、自分の稼いだ金を他人から守り抜いて守り抜いて別段何をするわけでもなく死んでいったとしたら、それはつまらない人生であろう。ビル・ゲイツのように世のため社会のために金を使ってこそ、この世で金を稼いだ意味があるのではないだろうか。先にも述べたように、金は絶大なるパワーを持つ。孤児院を立てることもできるし、エイズの撲滅に費やすこともできる。一番現実的かつ効果的な貢献だ。
 
同様のことは、事業(例えば、私がJETROにおいて目指す、途上国と先進国との間の貿易関係作り等がこれにあたる)においても当てはまる。三井物産のような大企業を事業として立ち上げることが、日本経済の発展にどれほど貢献したか分からない。また、菊池寛の小説にもあったように、危険な山道を通らなくてもすむよう、生涯かけてトンネルを山に掘ることも立派な事業であるといえるだろう。こうした金銭や事業が、私達の生活に直接与える利益は計り知れない。
 
ただし、全ての人がビル・ゲイツのように大金を稼ぎ出せるわけではない。三野村利左衛門のように大企業を築き上げることもできない。では、もっと簡単に後世に残せるものとして著者が挙げるのが、思想であり、「勇ましい高尚なる生涯」なのである。思想とは、つまり文学作品などによって自信の考えや意見を世に出版するということだ。このブログもその一種である。しかしながら、後世にわたって読み継がれる思想を残すことも並大抵のことではない。
 
そこで、誰でも残せる異物というのが「勇ましい高尚なる生涯」なのである。少し抽象的であるかもしれないが、自分が生きた人生の足跡、足掻いて足掻いて眼前の困難に打ち勝ったという事実が、後世の人にとって与える影響は非常に大きい。というのも、私自身も母方の祖父の人生に感銘を受けたからである。祖父はタンカー船の船長を辞めた後、身一つで某企業の社長まで上り詰めた。確かに、働いていた企業は大企業ではないが、未だに周囲の人から尊敬されている自慢の祖父である。祖父の生涯は間違いなく私に影響を与えてくれたし、祖父の周囲の人にも少なからずの影響を与えてきたのではないか。
 
別に波乱万丈な人生を歩まなくても良い。ただ、地味でも良いから、お天道様に胸を張って生きていく人生を歩みさえすれば、きっとその生涯は誰かの人生の糧となり、指針となるはずである。なぜなら、私達の人生自体が、一つの大事業であるのだから。

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2009-07-31(Fri) 11:55| 思想・哲学| トラックバック 0| コメント 0

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